アール・デコの美が息づく洋館、東京都庭園美術館で過ごす週末アートトリップ
都会の喧騒から一歩足を踏み入れると、そこには緑豊かな庭園と、昭和初期のモダンな気品をまとう瀟洒な洋館が佇んでいます。東京都港区白金台にある「東京都庭園美術館」は、1933(昭和8)年に朝香宮邸(旧朝香宮邸)として建てられた歴史的建造物そのものを美術館として公開しているユニークなスポットです。今回は、国の重要文化財にも指定されているこの美術館の建築美と、その周辺をのんびり巡るおでかけの魅力をご紹介します。
朝香宮夫妻のこだわりが凝縮されたアール・デコ様式の傑作
東京都庭園美術館の本館(旧朝香宮邸)は、当時フランスを中心に流行していたアール・デコ様式を日本で本格的に取り入れた傑作として知られています。パリで本場のアール・デコ博覧会(現代産業装飾芸術国際博覧会)に触れた朝香宮夫妻の強い希望により、内装の基本設計はフランス人デザイナーのアンリ・ラパンが担当し、施工は日本の宮内省内匠寮(たくみりょう)が担いました。
エントランスに入ると、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックによる美しいレリーフ扉が出迎えてくれます。各部屋のシャンデリアやラジエーターカバー、階段の手すりに至るまで、直線と円を組み合わせた洗練された幾何学的な装飾が施されており、職人の卓越した技術が散りばめられています。
自然と調和するモダンな新館と企画展の魅力
本館から渡り廊下を進むと、2014年に開館したモダンな新館へとつながります。ガラス張りの新館ロビーからは隣接する日本庭園が美しく見渡せ、本館のクラシックな雰囲気とは対照的な、現代的で開放的な空間が広がっています。
この新館には、ホワイトキューブ型の現代的な展示ギャラリーが配置されており、本館と合わせてさまざまなジャンルの美術展やデザイン展が開催されています。邸宅という空間的背景を活かした独自のテーマ性を持つ企画展が多く、作品だけでなく展示空間そのものとの調和を楽しむことができます。
四季の表情を見せる広大な庭園でのんびり過ごす
美術館の名前が示す通り、約35,000平方メートルに及ぶ広大な敷地内には、芝生広場、日本庭園、西洋庭園という3つの異なる雰囲気の庭園が広がっています。
日本庭園には茶室「光華」が佇み、池を配した和の情緒が味わえる一方で、西洋庭園には桜やモミジが植えられており、ピクニック気分で芝生に寝転ぶ人の姿も見られます。美術鑑賞の後に、庭園をのんびりと散歩し、季節ごとの花々や紅葉をめでる時間は、都心にいながら極上のリラックスをもたらしてくれます。
お役立ち情報
- 📄 東京都庭園美術館 公式サイト
- 開催中の展覧会スケジュール、チケット予約、アクセス情報、邸宅の歴史解説などが掲載されています。
- 📄 東京文化財ウィーク (東京都生活文化スポーツ局)
- 東京都庭園美術館をはじめとする、都内の歴史的文化財や特別公開情報が紹介されています。
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