世界遺産・平泉の歴史を巡る夏旅!中尊寺金色堂と毛越寺浄土庭園の涼を求めて
岩手県南部に位置する平泉町は、平安時代末期に奥州藤原氏が築いた仏教国土(浄土)の思想を今に伝える、世界文化遺産の街です。四季折々の美しさを見せる平泉ですが、夏の青葉が生い茂る季節は、歴史ある寺社と自然が調和し、ひときわ美しい景観が広がります。本記事では、平泉を代表する二大名所である「中尊寺」と「毛越寺」の見どころを巡り、夏の暑さを和らげる涼やかな散策ルートと旅のコツをご紹介します。
杉木立の参道を抜け、まばゆい輝きを放つ「中尊寺金色堂」へ
平泉観光のハイライトとも言えるのが、嘉祥3年(850年)に比叡山延暦寺の僧・円仁(慈覚大師)によって開かれたと伝わる中尊寺です。
参道の入り口である「月見坂」は、樹齢300〜400年ほどの大きな杉の木が立ち並ぶ美しい坂道です。夏の強い日差しを遮る濃い木陰を作り出し、歩くほどにひんやりとした空気が肌を包み込みます。
この坂を上りきった先にある「金色堂」は、天治元年(1124年)に建立された奥州藤原氏初代清衡公による傑作です。堂の内外が金箔で覆われ、螺鈿(らでん)細工や漆塗りの精緻な装飾が施された様子は、当時の東北における極めて高度な工芸技術と富の象徴です。金色堂は現在、温度と湿度が厳重に管理されたガラスの覆堂の中に納められており、夏場でも涼しく落ち着いた環境のなかでその圧倒的な荘厳さを鑑賞することができます。
浄土庭園の池畔で涼を味わう「毛越寺」
中尊寺と並んで平泉を代表するスポットが、同じく円仁によって開創され、二代基衡公から三代秀衡公の時代に多くの伽藍が造営された毛越寺です。
毛越寺の最大の見どころは、当時の平安貴族が憧れた極楽浄土の姿を地上に再現したとされる「浄土庭園」です。庭園の中心に広がる「大泉が池」は、周囲約180メートルの広大な池で、水面に周囲の緑豊かな木々や青い空が美しく映り込みます。
池の東南には、川の水を池に引き入れるための「遣水(やりみず)」が遺されており、さらさらと流れるせせらぎの音が涼しさを引き立てます。初夏から夏にかけては、池の周囲に植えられた大輪のハスや、特別天然記念物にも指定されている美しい遺跡群が相まって、静謐で穏やかな時間が流れます。木陰のベンチに腰掛けて、池を渡る涼しい風を感じながら庭園を眺める時間は、夏の旅の疲れを癒やす格別のひとときです。
夏の平泉をスムーズに巡るおすすめルートと交通手段
平泉の主要な見どころは比較的コンパクトなエリアにまとまっていますが、夏の暑さの中で歩き回るのは体力を消耗します。効率よく快適に巡るためのヒントです。
平泉駅(9:00着) ── 巡回バス「るんるん」 ── 中尊寺(9:15着・参拝)
↓ (るんるんバス)
毛越寺(11:30着・庭園散策 ── 門前で前沢牛うどんのランチ)
↓ (徒歩約10分)
平泉駅
1. 観光巡回バス「るんるん」の活用
平泉駅からは、主な観光地を結ぶ平泉町巡回バス「るんるん」が運行されています。1回の乗車運賃も手頃で、夏場はエアコンの効いた車内で次の目的地へ安全に移動できるため非常におすすめです。
2. レンタサイクルの利用もおすすめ
体力を考慮しつつ、より自由に動き回りたい場合は、平泉駅前で貸し出されているレンタサイクル(電動アシスト自転車が便利)を利用するのも手です。緑に囲まれた平泉の風を切りながら走る自転車旅は、夏の爽快感を味あわせてくれます。
お役立ち情報
- 平泉観光協会 公式サイト 平泉エリアの観光案内、グルメ情報、巡回バスの時刻表、イベント開催スケジュールなどを総合的に提供する公式サイトです。
- 関山 中尊寺 公式サイト 中尊寺の拝観時間、拝観料、金色堂をはじめとする各堂宇の解説のほか、境内のバリアフリーマップや混雑予想などを掲載しています。
- 平泉 毛越寺 公式サイト 毛越寺の歴史、浄土庭園の見どころ紹介、体験座禅や写経の案内、季節ごとの花々の開花情報を確認できます。
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