本と珈琲の薫りに浸る。神保町で巡る昭和レトロな純喫茶3選

世界最大級の古書店街として知られる千代田区・神保町。この街のもう一つの魅力が、昭和の面影を色濃く残す「純喫茶」たちです。かつて文豪や学生たちが本を片手に議論を交わし、思索にふけった空間が、今もそのままの姿で息づいています。今回は、神保町散策の合間にぜひ立ち寄りたい、歴史と個性が光る名店3選をご紹介します。
昭和24年創業、日本初のウインナーコーヒーを生んだ「ラドリオ」
神保町駅のA7出口から徒歩数分、細い路地裏に入ると見えてくるのが、1949年(昭和24年)創業の老舗「ラドリオ」です。スペイン語で「レンガ」を意味する店名の通り、外観も内装も温かみのある赤レンガで統一されています。
ラドリオは、日本で初めてウインナーコーヒーを提供した店として非常に有名です。当時、忙しい編集者たちがコーヒーをすぐに冷まさないように、冷たいホイップクリームをのせて出したのが始まりとされています。
コク深い深煎りコーヒーと、ふんわり甘い生クリームが織りなす絶妙なハーモニーは、今も多くのファンを惹きつけてやみません。薄暗い店内に流れるクラシック音楽に身を委ねながら、買ったばかりの古書を開く時間は格別です。
トーテムポールが目印、山小屋のような異空間「さぼうる」
神保町駅のA7出口を出てすぐ左、緑豊かな蔦に覆われた外観と木製のトーテムポールが目印の「さぼうる」は、1955年(昭和30年)に誕生しました。
店内に一歩足を踏み入れると、そこはまるで都会の喧騒を忘れる山小屋のような隠れ家空間。半地下や中二階など入り組んだ立体的な座席構成になっており、壁には世界中から訪れた旅人たちの落書きやアンティークなランプが飾られ、独特のノスタルジーを醸し出しています。
さぼうるの名物といえば、色鮮やかな「クリームソーダ」です。定番 of メロン(緑色)だけでなく、イチゴ(赤)、ブルーハワイ(青)、レモン(黄)など、カラフルなバリエーションから選ぶことができます。また、お隣の「さぼうる2」では、山盛りのナポリタンが名物となっており、お腹を満たしたいランチ時にもぴったりです。
タンゴの調べとレンガ造りの佇まい「ミロンガ・ヌオーバ」
ラドリオのすぐ向かい側に位置する「ミロンガ・ヌオーバ」は、1953年(昭和28年)創業の炭火焼コーヒーと世界のビールを楽しめる名店です。一度店舗の建て替えを経たものの、創業時のアンティークな内装や調度品、そしてレンガ造りの趣深い雰囲気が大切に受け継がれています。
このお店の最大の特徴は、店内に流れる情熱的で哀愁漂う「アルゼンチン・タンゴ」の音色です。ヴィンテージの大型スピーカーから響くレコードの音を聴きながらいただくコーヒーは、体の中に深く染み渡るような贅沢な時間を演出してくれます。
丁寧に淹れられたストレートコーヒーはもちろん、シナモンが香る「カプチーノ」や自家製のケーキも絶品です。夕暮れ時からは世界のビールも提供されるため、夜の大人なおでかけにもおすすめの一軒です。
お役立ち情報
- 📄 本の街 神保町 公式サイト
- 神保町エリアの古書店情報やイベント、カフェ・グルメ情報が網羅されている便利なポータルサイトです。
- 📄 千代田区観光協会 公式サイト
- 神保町を含む千代田区全体の観光名所、歴史スポット、散策モデルコースが詳しく紹介されています。
- 📄 東京メトロ 公式サイト (神保町駅)
- 半蔵門線、都営新宿線・三田線が乗り入れる神保町駅の構内図や出口案内、バリアフリー情報が確認できます。